2018年12月12日水曜日

NxNxNからの脱出(Square-1編)

この記事は、あなたがこれを読み実際にSkewbやSquare-1を練習し、上達するためのTips集です。
また、ルービックキューブ Advent Calender 2018 12日目の記事です。

Square-1編(here!)
Skewb編(coming soon...)




Intro

こんにちは、enotsです。

NxNxNパズル以外を用いるWCA公式競技は全部で5つあり、そのどれもが一風変わった特有の動きを持ち合わせています。
そこから生まれる独特の感覚は、時によってはシンプルなNxNxNを遥かに超えて競技者を魅了することもあります。

今年の記事では、そのうち私の現在のメイン競技であるSkewbとSquare-1について、競技者間で共有されているTipsや私感を述べていきたいと思います。
決してNxNxNをやめるべき、という意図はありません。
特にこの2競技はある種のとっつきづらさを持った競技ですから、それの軽減となってくれたら幸いです。

この記事は、唯一直方体のパズルであるSquare-1編になります。
今回は、私事により両記事を一斉に公開することができず申し訳ありません。
Skewb編は今週末アップロード予定です。



さて、Square-1についてです。先月行われたさいたま2018では、Square-1とSkewbがそれぞれ3ラウンドずつ実施されました。
私は昨年時点では日本大会カットオフギリギリの実力でしたが、今回は平均sub19、単発sub14と一端のSq1erと名乗れるくらいの実力にはなったのかなと思います。
強いて言えば3ラウンドともover20が残ってしまったのが不満ですが、再来週の日本大会でリベンジを目指します。

今回の記事は今年1年かけ、習得できたことをアウトプットできればと思っています。
それでは、Tipsに移りたいと思います。


Square-1 Tips


全体を通して

Sq1はU面とD面を同時に揃えていくパズルですから、3x3x3に比べるとずっと回しにくく感じるはずです。
手順を覚える際は指使いとセットで身につけることが、Sq1では特に重要になります。
上達してくると回してるうちにある程度正しい指使いが自然と判るのですが、初めのうちは手順動画を視聴することを強く勧めます。
私は主にこの動画で習得しました。

https://www.youtube.com/watch?v=fDs3-pac-Is&index=12&list=PL214wWg_su486HYWNb815NRgVDZcPZMJL&t=501s
動画はnon-paryty EPのもの。関連動画にCO~EP一通り有り。

このうち、EOはこちらの手順が特にオススメです。理由は後述します。

また、手順を覚える順番ですが、まずは(CO、)EO、CPの各パートを網羅しましょう。
これらはUDを固定してもそれぞれ10通りもないうえ、短い手順なのですぐコンプリートできるはずです。
それから成形とEPを増やしていくとよいでしょう。

CO~CPについて

COについては特に言うことはありません。
UD面固定をする際は、ここで揃えましょう。
もし上下反転したままCOskipしてしまった際は、次のパートの最後で/6,6/をキャンセルさせて処理します。

EOで上記動画の手順を勧めた理由ですが、UD面及びCPが固定され、CPパートの先読みが容易になるからです。
(従来のCubezoneの手順ですと、上下反転が起きたりCPが動きます。)

CPの判断は2x2x2のVarasano(Ortega) MethodにおけるPBL同様、2側面判断が可能です。
また、一般的なCP手順は、実は開始面を(1,0)、(0,1)、(1,1)した状態でも用いることができます。
こうすることで、コーナーとエッジのペアを保存したままCPを処理することができます。
初級者解法では揃ってるEPが多いことによる恩恵が非常に大きいので、ぜひ活用しましょう。


成形について

star系のあとは、様々な順序があると思いますが、私は前年記事の通りに習得するのがベターだと思います。樹形図に近い形式といえるでしょう。
D面5コーナー、それもpaired edge系を習得しておけば、sub30前後まで到達することは十分可能でしょう。
上の記事は左右対称、上下対称が網羅されていませんが、各成形の構造を理解しておくことで生成できると思います。

タイム安定のためにも、目標sub20のあたりですべて習得するべきです。
もちろん、習得後は一息に成形を終えられるように練習しましょう。


EPについて

参考ページ、Tips

私が上記動画以外に参考にしているページを挙げます。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/16lJ3YvrVJOi6AxkrM2W4MfRVQCbJWiKd_yjCTaMs8QA/htmlview
http://hem.bredband.net/_zlv_/rubiks/sq1/sq1-ep.html

覚える際は、左右逆回転だけでなく、上下反転も同時に習得するべきです。
上下反転のための/6,6/はかなりのタイムロスになります。
また、sub30前後からは、最後の1手と中段反転とのキャンセルまで含めて処理できるとよいでしょう。
最後の1手で回す面によって、/6,0/6,0/と/0,6/0,6/を使い分けるとスムーズに処理できます。
ex)
/0,3/1,0/-3,0/-1,0/0,-3/1,0/3,0/            (cwU+skip、偶数slashes)
→/0,3/1,0/-3,0/-1,0/0,-3/1,0/-3,0/6,0/        (cwU+skip、奇数slashes)

/1,0/-3,0/-1,0/0,3/1,0/3,0/-1,0/0,-3/        (ccwU+skip、偶数slashes)
→/1,0/-3,0/-1,0/0,3/1,0/3,0/-1,0/0,3/0,6/    (ccwU+skip、奇数slashes)


習得順序

CPでペア保存を行っている際、EPの出現確率はかなりのブレが生じます。
特にHは各面での出現率が1%を切っており、かなりコスパが悪いため優先順位はほぼ最下位といえます。
Z、OもHほどではありませんが出現率が低めです。
逆にadj、Uは3つ合わせると出現率が2/3を超えるため、これらの組み合わせであるEPは最優先で覚えるべきといえます。
(参考:スクエア1 EPの出現確率)

初級者解法では、opp+opp、adj+adj、adj+skipの3つを覚えているはずです。
その次として、まずU+adj、U+skipが挙げられます。
U+adjはparityEPでは出現率が最も高い上、ほぼ全てのparityEPはadj+adjやopp+oppとの2look処理が可能になります。
Uもかなり出現率が高いので活用しやすいでしょう。

adj+adjは早めに
1,0/0,3/-1,-1/1,-2/
1,0/3,0/-1,-1/-2,1/
の両方を習得したいです。実際この2つは裏手順の関係にあり、組み合わせることでU+U(同方向)、Z+Z、U+Zなどの手順を一気に網羅することができます。

次はnonparityEPのうちZ、H、O+opp、adj+opp、U+Uなど。
このうち前3つは/1,1/(いわゆるM2、またはちょんちょん)を3~4回行うだけで、ほとんど覚える必要のない手順です。
U+Uは全てopp+oppとadj+adj、ものによってはキャンセル有り。

ここまでの上下、回転の対称を網羅すると、EPをUD反転なしに2lookで揃えられるようになります。
さらにparityEPでI+skip、O+skipあたりでしょうか。以上のEPだけでも、sub20は十分狙えます。
その後はnonparityEPのうちH以外のものを少しずつ増やしつつ、parityEPはU+oppやZ+adjなどを習得すると良いでしょう。


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